靖國神社のお茶会を終えて

靖國神社での史縁茶会を無事に終えることが出来ました。

 

終わったー!!

なんとなくずっと重くのしかかっていたプレッシャーや恐怖のようなものから、すーっと解放されました。


うまくいったかどうかは別として、「ああ!終わったーー!」という一週間を過ごしました。


みなさんが、本当に沢山の皆さんが沢山助けてくださいました。

ありがとうございました。

 

その一日はとても長かったような短かったような、私は何もしていなかったかのような、そんな一日でした。

 

私にとっては足の震えるようなとても大きな挑戦。


「席主」という私の役割だけでなく、生徒さん達のほとんどがお茶会が未経験で、水屋や点前、半東が初めてだったからです。


事前に、できるだけいろいろ伝えておきたいと思いながら説明はするものの、それがどんな場所でどんなものなのかわからないので、ピンと来ていなかったのではないかと思います。


それなのに、朝集合した時から、本当によく動いてくれました。


右も左もわからない社中のために、表千家不審庵の短期講習会時代の友人が水屋を手伝ってくれました。


会社では立派なお仕事をされる方も、8つの小学生も、一緒にお客様の草履を出したりしまったりしてくれました。


みんなが自分にできることを精一杯してくれました。



{51EC5BD9-FB5A-4B97-8607-DDED412A256E}

ビジネス茶道のお客様も

「お茶会なんて一人じゃいけない」と言っていた友人も

独身時代に一緒にお稽古していた同級生も

数日前にお会いしてお茶会に興味を持ってくださった方も

お茶仲間のお弟子さんたちも

赤坂辻留の女将も

伊藤南山先生も

間もなく海外に転勤になるという生徒さんとそのお友達も

生徒さんのお父様やお母様も旦那様もいらしてくださいました。


私の母も来てくれました。

当日予定が合わなかったけれど、応援してくれた方たちも沢山いました。



{B18E7D05-366A-481F-8F44-9A5379F28394}

 

みんな繋がっている。

みんなファミリー。

誰かのファミリーの一部が私のファミリーの一部と重なり

また誰かのファミリーの一部が私のファミリーの一部と重なり

そうやって、ファミリーはどんどん広がっていく。そんな感覚でした。

 

お茶会のための準備や知識、道具、当日の限られた時間のやりくりやハプニングへの対応はどれもどれも大変でした。


お茶の世界は難しいことが沢山あります。


私の知らないしきたりやルールや慣習もきっとまだあって、そのことで周囲の目を気にしたり、不安になったりすることもあります。


けれど、それらのしきたりやルールはどれも、心を伝えるためのツール。


心を伝えるために「ちゃんとする」ことが必要な人は「ちゃんとする」でしょう。

心を伝えるために「自分らしくする」ことが必要な人は「自分らしくする」でしょう。


一番大切なのは、心を伝えること。

真面目な人が真面目に助けてくれて

パワフルな人がパワフルに助けてくれて

明るい人が明るく助けてくれて

丁寧な人が丁寧に助けてくれました。

 

これまで、迷った時や遠回りをした時も

師を失って悲しんだり戸惑った時もありました。

でも、そんな時、ちゃんと透明な道を教えてくれる人が現れてくれていました。

気が付いたら、そんな人たちに囲まれていました。

 

そうやって、世の中には人生をすすめるためのヒントがある。

「自分の人生が自分らしくあるためのヒントに気づく力」「見抜く瞳」

それらを育てるのが大人の仕事です。


私はこれまでの人生で

間違ったり

失敗したりしてつらい時

リセットして自分の力を信じられるよう見守ってくれる場所がお茶の世界だったような気がします。


誰かを大事にするということは、相手が自分をどう思ってくれているかどうかではなくて、自分が決めるだけなのだなと思います。

 

 

 

「にじり口。こんなに狭いところに大人が真面目な顔をして入って、大人が本気で無邪気におままごとしているように見えて、どんどん楽しくなってきて、でも途中で涙が出そうになったよ」


その友人の言葉に、私はいろんなものが溶けていきました。

 

年を取る時

どんどん透明になる人と

どんどん濁っていく人がいるのかもしれません。

 

透明な人との繋がりはとても気持ちがいい。

透明になろうと、多くの人がパワースポットに行ったりするのかもしれません。


透明になるというのは

悩みがなくなるとか

子育てが楽になるとか

介護の辛さをなくすとか

夫婦仲が解決するとか

そういうことじゃない。< /span>


みんな日常にあるいろいろは、変わらずあるのだけれど、それは「ただあるだけ」になるのが透明な世界。


「ただある」ものに対して、誰かを恨んだり、妬んだり、焦ったりする、そういう心が透明になる感覚です。


案外難しい、透明になるコツ。


私は、茶道の世界を通じて透明な人との繋がり、透明なファミリーをつくっていきたいと思いました。


 

最後のお席に、お茶会を主催する先生がお正客に入ってくださって、以前大雨になったお茶会の日の話をしてくださいました。


ひどい大雨で皆さんに申し訳なくて、席主をされた先生方に「申し訳ありませんでした。」と謝ったのだそうです。


大ベテランの先生は「あなたのせいじゃないから謝らないで。雨の日には雨の日の工夫がいる。お弟子はそれでまた勉強になったのよ。雨が降らないとできない勉強よ。」と言われた、その言葉に救われたのだそうです。


私が見上げる先生にも、またその先に素敵な先生がいらっしゃる。


年を取るのも楽しみになる、そんな世界がお茶の世界です。

 

 

「お茶のお稽古とはいつかあんな人間になりたいなぁと思うことですよね。」

とは、私のお茶の先生の言葉。


私も本当に本当にいつもそう思っているのです。


私も「いつかあんな人間になりたい」と思うお茶の先生方がいらして、お茶をしているのです。

ただそれだけなのです。


チャーミングで、本当に美しいものを知っていて、威張らずに、コツコツ目の前の毎日を重ねていることがわかる佇まい。


決して聖人君子のようなわけではなく、日常の喜怒哀楽の中を生きている。

 

さて、また日々のお稽古に戻ります。

無邪気に楽しく本気のお稽古です。

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



【表千家茶道教室】

月曜日 11時〜21時
火曜日 18時〜21時
土曜日 10時30分〜14時
【ビジネス茶道】
日本橋コレド室町3 橋楽亭

2019年4月25日(水)18時30分〜20時30分

→お問い合わせ・お申し込みは

こちらへ