本物の教え
茶の道を伝えること
千利休の血を受け継ぐ茶道三千家の家元は、代々、ゆかりある京都の大徳寺で得度し、斎号を授けられておられます。そこには仏教の修行を通じて、茶道の修行に精進するという意味があります。
茶道は古くから師弟関係によって数百年もの間、口伝で伝授されてきました。それは茶道の教えの基本にある仏教、禅宗の教えに通じています。
先生は、そのまた先生から
その先生は、またその先生から
そうして伝授されています。
茶道は「茶の心」を探求する道です。心を伝授するには、徳を積まなければならない。
茶道を教える一人として、私も禅宗の根っことなるヒマラヤ聖者の教えを授かることにしました。
ヒマラヤ聖者の教え
ヒマラヤ聖者の教えとは、何千年も前にヒマラヤの洞窟で生まれ、その後何千年と伝えられてきた、生きた叡智で今なお生き続けています。この教えは、茶道と同じく、師に出会わないと授かることはできません。
この叡智を
サンスクリット語で≪ディヤーナ≫
パーリー語で≪ジャーナ≫
中国語で≪チャン≫
日本語で≪禅≫と呼びます。
日本からもたくさんの僧たちが命がけで中国やインドに渡り、日本に伝えてきました。その一人が栄西禅師、日本にお茶を伝えた禅僧です。
ディヤーナ=禅は、ハートからハートに伝わる知恵です。組織や団体、宗教の教えではなく、ヒマラヤの自然生命のエネルギーの本物の教えです。
その知恵に基づいてダルマ(純粋意識、使命、ミッション)の道を歩めば、前世と来世七代にわたってその恩恵を受けると言われています。
また、自分の師への愛と敬意がなければ、深いダルマの道に入ってゆけないと言われ、先生も生徒に愛を持って、秘法の伝授をしてゆくというわけです。