2019年11月 第3回ビジネス茶道特別講座 中尾英力氏による懐石特別講座
2019年11月26日(月)、日本橋コレド室町3の橋楽亭にて、富山から中尾英力先生をお招きして、ビジネス茶道の特別講座 第3回『懐石秘密箱〜口切の茶懐石」が実現しました。
茶道や懐石の作法は知らなくても茶道を知る方も知らない方も日本人ならいえ、日本人でなくてもぜひおススメしたい講座です。リピーターの方も、初めての方も、感激のひと時になりました。私も、何度受けても、自分の中に新しい気づきや発見があります。
食事とは命の交換の儀式でもあり尊い営みです。「懐石秘密箱」でお伝えするのは、尊い命を頂くためだけの作法ではなく、意識を宇宙と同一化し神秘性ではなく真理を気づかせてくれます。
懐石秘密箱は、懐石や日本文化の知恵を蓄える場所ではなく、懐石をいただきながら、日本の美と一体になるという試みです。お茶を習っている方もそうでない方も、平等に感じるひとときです。
参加者の感想を一部、ご紹介します。
「懐石料理をいただくイベントだと思って参加しましたが、全然違うものでした。中尾先生の言葉がいくつか心に刺さりました。お茶は欲がない清らかな存在相手は自分の鏡楽しいことではなく、美しいと思うことをする。ここ最近モヤモヤしていることがありましたが、それは美しいと思わないから何かが違うんだと気づきました。美しいかどうか、そこを感じてみようと思いました。」
「この会に参加したのは昨年に引き続き2回目。その内容は「尊く・美しい」に尽きます。席の最後に参加の皆さんが感想を述べる時、私も何か言葉にしようと思ったのですがこの感覚がなんなのか言語化に困り、その席での世界を作ってくださった全ての方へのお礼しか言えなかったのですが、帰宅後なんとなしに思い起こしていた時にその感覚が何だったのかなんとなくわかってきました。
中尾先生から丁寧に説明を受け、大切にされたお料理を正対して受け取る時、軸を整えてから先生と合わせて礼をする時に自然と視線が合うのですがその目の奥に感じたもの。
外側の容れものは人間の形を成していますが、その中は人ではない「何か」だということ。「あ、中に別の何かがいるな」という感覚を認識したのが帰ってからだったので少し遅かったですが確かに私はこの感じを前にもどこかで味わっている。
こう書くと変な感じですが、仏像のようなものと膝を向き合わせている感覚です。(像ではないので、仏ということなのでしょうが、それもまた少し似ているようで違う気がしている・・・)
そして、この【中に別の何かがいる】感覚を感じたのは私が出会ってきて今までで三人だけだと思います。そうか、思えばこの感覚だったのか。
だからと言って何があるわけではないですしあくまで私の感度で感じられる範囲のことですが、それでも確かにそれは私の中にはある感覚です。
「美しいとはこういうことをいうのだ」という感覚。世の中の風俗・習慣ごとに惑わされずここに在る美しいことを感じられる心でありたいとまた改めて思うことができました。」
まだまだ、たくさんの方に知っていただきたい講座です。
法人への研修としてもオススメです。組織の中の必ず幸福度が上がります!
ご参加くださった皆様もまだご参加されていない皆様も次回の中尾先生の講座をぜひお楽しみに!
中尾英力(なかおひでさと)さん プロフィール
懐石万惣 店主 1971年 11月16日生 富山県在住
1972年世界料理オリンピック(ドイツ)の日本人初の金メダリストの父、中尾甚平師事 西洋料理を学ぶ。1989年から 藤本登志夫(京都)師事 京懐石を学ぶ。
全国の著名な茶人との交流の中、独学で茶道習得 2001年 父が営む万惣を継ぎ現在に至る。
平成17・18・19年 淡交社(京都)のカルチャー「懐石の頂き方」の懐石を担当。現在懐石ケータリング・懐石講習等、富山を中心に東京、京都、石川など全国を回る。 一般社団法人懐石協会 代表理事