2017年3月19日（日）に埼玉県ふじみ野市の78nanahachi写真展の呈茶席をもたせていただきました。
写真展のコンセプトは、【In London〜The Fifth Element〜(ロンドン〜５つのエレメント〜)】
5人それぞれの想いをもっているけれど、それはバラバラなものではなくて、大きなひとつの想い。5人が暮らすように滞在したロンドンの旅に散りばめられていた、５つの要素〜エレメント〜。ひとつは【水】ひとつは【火】ひとつは【土】ひとつは【風】そして、５つ目が【愛】

お花は、ロンドンの旅人の1人、あけみさんに78さんの椿を生けていただきました。
花器は、ロンドンアンティークショップのティーポット。
お茶の種類や形式は違いますが、イギリスにもお茶を楽しみながら、大切な人との時間を過ごす文化があります。

まだ、裸ん坊に見える藤棚には
『日々是好日』の短冊。どんな日もよき日である、という禅語です。
寂しく悲しく思える日も、賑やかで楽しい日も、私たちに意味と味わいを与えてくれる、かけがえのない日である。

ロンドンの写真展の一枚にある、建物の窓枠。
Union Jackもイメージしながら、着物は、麻の葉模様にしました。
麻の葉は、成長が早く、魔除けの意味もあり、子どもの成長への願いを込められて使われます。おとなも子どもも、みなの健やかな成長がありますように。

棗は『千里同風』と書かれたものを使いました。
千里とは、遠く離れた場所のこと。
同風は、同じ風が隅々まで行き渡っている様子。
遠く離れていても、同じ風が吹いている‥
私は今回、ロンドンに行けませんでしたが、同じ気持ちでいたこと、いらしてくださるお客様もまた、ロンドンの風を日本の写真展で感じることができるように、と考えました。

お菓子は、ロンドンの森を思わせる、まつぼっくり。
また、彼の地、ロンドンでは、そろそろイースターのお祝にウサギが飾られているのではないかと思いました。多産なウサギは、和菓子でもおめでたいお席に使われます。

ご縁をいただいたおかげで、テーマに合わせて道具を選び、野点も楽しむことができました。これからも、さまざまな土地を訪れてお茶を点てたいと思っています。